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第5回 静寂に愛は降りつもる

正美:ご機嫌よう、皆さま。『正美のお部屋』へようこそお越しくださいました。
雨の季節の到来で気分も沈みがちというかたもおいでかと存じますけれど、気持ちだけでも晴れやかになるお客さまを今回もお招きいたしております。
第5回のゲストは、実業家でいらっしゃる藍原英亮(あいはらえいすけ)さんと、大学生の高藤海聖(たかふじかざと)さんです。
おふたかたとも、今日はどうぞよろしくお願いいたします。私は海老原正美と申します。
藍原:どうも、初めまして。よろしく、海老原さん。
海聖:……よろしく、お願いします。
藍原:先に断らせていただきたいのですが、彼はこういう場が不得手なので、できれば私のほうに話を振ってもらえませんか。
海聖:藍原さん、おれなら平気だよ。海老原さんを困らせるのも心苦しいし…。
藍原:海聖、無理はしなくていいんだ。
俺に任せておいで。…かまいませんよね、海老原さん?
正美:ええ。もちろんですわ。
こちらにいらしていただいただけでも充分ですもの。
あの、高藤さんが少しでも気分的に過ごしやすくなれるように、よろしかったら普段どおりの砕けた口調と雰囲気で気楽にお話ししてくださいませんか? 
私のことも下の名前でお呼びになってけっこうですので。
藍原:ああ。いいかもしれない。お気遣いありがとう、正美さん。
正美:とんでもない。
もし、高藤さんのご気分が悪くなったりした場合でも遠慮なく仰ってくださいませね。即座に対談は中断いたしますわ。
藍原:万が一のときはそうさせてもらうよ。
すぐに治りそうなら、俺の肩に寄りかからせるか、膝に寝かせたままで続行してくれていいんだが。
海聖:あ、藍原さん。それはちょっと…。
藍原:うん?
海聖:……恥ずかしいよ。
藍原:きみがそう言うなら、正美さんのお言葉に甘えて、対談を中断させてもらってきみを抱いて車に運んで帰ろうか。
海聖:なんか、もっと恥ずかしい気が……あ。ま、正美さん。えっと、藍原さんはものすごく優しい人なんだよ。だから、へ、変な意味とかは、全然……っ
正美:わかっておりますわ。
(…って、なんなの。標準装備っぽいこの激しく甘々なおふたりのやりとり!
手元の資料によれば、高藤さんはある事件がきっかけで心に深い傷を負って心を閉ざしておしまいになったそうだけど、そのナイーブな美少年を過保護ぎみに甘やかす年上の美青年っていうのも超素敵!! 「僕はいつでもきみを見守っているよ」的な紳士かつナイトな攻めもいいものね! 
嗚呼。このおふたりも今度ぜひ、『美・MENSパーティ』にご招待したいわ!! 
高藤さん用の救護室を看護師つきで完備したらいらしていただけるかしら。)
藍原:正美さん? なにか言ったかな?
正美:…いいえ。おふたりの仲が大変よろしくていらっしゃるのが窺えて、失礼ながら微笑ましく思っておりましたの。
海聖:……っ。
藍原:海聖? 顔が赤いな。
申し訳ないが、正美さん。実は彼は数日前から風邪ぎみでね。
熱が出ていると厄介なので、そろそろお暇させてもらっていいだろうか。
正美:かまいませんわ。どうぞ、お気をつけて帰ってくださいませ。
今日はお忙しい中をお越しいただいて本当にありがとうございました。
……まあ! 藍原さんてば、高藤さんを姫抱きで軽々とお運びになっていらっしゃるわ!!
眼福シーンですわねぇ。実にお似合いのおふたり。
シリアステイストな内容のプロットを、たまには私も出し……って、失礼いたしました。
ええ。本日のゲストは藍原英亮さんと高藤海聖さんでした。
尚、こちらのおふたかたについてさらに詳しく知りたいとお思いになった方は、『静寂に愛は降りつもる』という既刊本をお手に取っていただけましたらと思います。
それでは、また次回までご機嫌よう。

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